Sunday, April 3, 2011

(5) 3月14日 今日から計画停電が始まりました。

後から聞いて驚いたのですが、30代半ばの同僚達でさえ、停電の記憶がほとんどないと言うのです。
雷が落ちたり、台風で送電線が切れたことは何度かありました。しかし、その都度、数時間内で復旧されました。日本では電気や水道は安定的に供給されるライフラインなのです。

東京電力は日本社会(関東を中心とした)を保つために良い仕事をしてきたということです。
資源がない日本、水力発電と火力発電、そして原子力発電を併用しながらクリーンエネルギーによる安定的な供給を目指しているのが現状です。
東京電力の失策は、原子力発電の安全性ばかりを強調してきたこと、供給される電力量のうちどのぐらい、原子力発電に依存しているかを敢えて伝えてこなかった点にあると私は考えています。

さて、計画停電は地域分けをして地域ごとに3時間程度の停電を行う、ただし、電力の受給状態によっては実施しないと言うものでした。
鉄道には通常の供給ルートとは違う供給がされているようですが、病院、公共施設は一般の供給方法が実施されているようです。商店やレストランも計画停電に合わせて営業時間を設定しています。

私の家の地域では初日は実施なし、2日目は実施、3日目は2回実施予定中1回、4日目も1回実施でした。いずれも1時間程度だったそうです。

勤務先では初日から3日目まで実施されませんでした。
同僚などは自宅も1度も実施されておらず、「やるって言ったらやってくれないと困る。うちの子供なんか、どうせやらないんだからともう馬鹿にしている」と愚痴っていました。
私は予定していても停電にならなくて良かった、と思っていたので、ちょっと驚きました。こんな場合でも、日本人にとっては言ったことを実行することの方が大切なのでしょうか。

4日目は職場でも確実に実施されると報道されましたが、ほとんどの職員が信じていませんでした。しかし、近隣の店舗が予定時間の1時間前から閉店し始めるのを見て準備を始めました。特にエレベーターとパソコンのサーバーは動作中に止まってしまうと危険です。
私にはもう一つ、気になることがありました。それはトイレです。職場のトイレはセンサーフラッシュです。電気による給水ではありませんが、停電になったら流すことが出来なくなります。こんなところまで電気を使っていたんだ、とあらためて考えさせられました。

あって当たり前のものがなくなる時は、なくなってから気づくことが多いものです。
オール電化の家庭では、停電になると何もできなくなります。携帯電話も電池が終われば、役に立ちません。IP電話やインターネットも使えないのです。

もう一つ、今回の停電で気になったことがあります。
私の家は米軍の厚木基地から直線距離で2キロメートルぐらいのところにあります。基地が停電するわけには行かないのではないでしょうか。同じ市に住む同僚に聞くと「基地には自家発電があるに決まってるよ」
そうかなぁ、あれだけの規模を賄える自家発電設備があるんだろうか。私は懐疑的です。
基地の正門に近い地域に住む人が、自分の地区名が計画停電のリストにないので問い合わせました。するとその地区は計画停電から除外されていると返答がありました。市役所の人はそれしか言わなかったそうですが、この事実は私の疑問に対する答えではないでしょうか。

とおやまあつこ

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